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【精神障害者とはどんな人でしょう?】

 このページにようこそおいで下さいました。私はCrazy Catsの施設長で戸島大樹と申します。こうして少しでもこの店の意図を汲み取ろうとする方がいらっしゃることを心強く思います。
 ここから先は精神医学や臨床心理学の教科書にあるような説明ではなく、15年以上【精神障害者】の方々と関わってきて、体験的かつ自分の主観も交えたお話をさせていただきます。その方が直接【精神障害者】をご存知ない方には伝わり易いと思い、敢えてこのようにさせていただきます。
 さて、【精神障害者】とはどんな人でしょう。よく【知的障害者】と間違われたりしますが、【精神障害者】とは精神科や神経科の病気を患った結果、日常的にご自身や周囲が困るような様々な【障害】が発生して、その【障害】に対する福祉サービスを利用している方々のことです。
 ですから、例えば神経科の病院に通院されている人であっても、仕事や学校に行って、特に福祉サービスも使わず、服薬やカウンセリングなどだけで問題が解決したり、日常生活に大きな支障がなければ、【精神障害者】とは呼ばれません。むしろこれは【精神障害(者)】というものや人が元々あったりいたりするのではなく、行政が福祉サービスの対象としてどういう人がそのサービスを受けられるか枠を設けた時に規定される、世の中が便宜上使っている言葉だということです。
 例えば、【不眠】を訴える人は最近多いと思います。しかし、ただ【不眠】であるだけならすなわち【障害】とは、すぐにはなりません。病院に行って睡眠薬をもらい服薬した結果、軽減してしまえば、それは【医療】の対象ではありますが【福祉】の対象にはならなかったということです。
 しかし、服薬して軽くはなったものの、【不眠】に付随して隠れていた問題が出てきたり(例えば人間関係がうまく行かなくてイライラするなど)、それ以外の症状が出てきて、それが日常的になってしまい、仕事や学校を辞めたり長期にわたって休まなくてはならなくなった場合、生活保護を受けたり病院以外の福祉施設に通ったりすることで、その人は【精神障害者】と呼ばれるようになっていきます。
 30~40年前の日本に於いて【精神障害者】が福祉の対象ではなかった頃(その頃は単に治療の対象としてだけ世の中に認知されていました)、【精神障害者】は【精神病者】と呼ばれていました。【精神障害者】に対する福祉はなかったということです。
 しかし、今度は【精神障害者】という言葉を使って、統合失調症や躁鬱病、神経症やら人格障害、果ては適応障害から引きこもりまで、「この人は精神障害者、この人は違う」という線引きをした結果、私たちの心の問題は「あいつは病気だから病院で」の一言で片付けられるようになってしまいました。
 ですから、Crazy Catsに来店される皆さんには是非、この【精神障害者】という言葉について、もう一度括弧付きで考えていただきたいのです。

 【では実際、具体的には?】

 状態がよくなくて入院してるくらいの人は少し様子を見ていると、どこか変わった様子というのが見て取れます。何かぶつぶつ言っていたり、視線が泳いでいたり、話しかけてもまるでこちらが居ないかのように見えたり、黙ってて全く人と話さなかったり、逆にこちらが口を挟む間もない程しゃべり続けていたり、表情が堅く殆ど変わらなかったり、といろんな人が居ます。
 他の人には聞こえない声が聞こえたり(幻聴)、見えないものが見えたり(幻覚)、じっと固まってしまってなかなか動けなかったり(カタレプシー)、よく話を聞くと結局は正体のはっきりしない人たちからの被害を訴えたり、自分や周囲が実は偽者であるという考えにとらわれたり(妄想)しています。これらはあくまで一例で、そうした【症状】は、一人の患者さんに全て出てくるわけではなく、人によりその内容も様々です。
 そういう方々が治療を受けて退院できた場合も、いつまでと言えないほど長い期間、通院治療を余儀なくされます。
 その頃の状態としては、見た目はどんな【障害】があるのか判らない人が多いです。一言二言話したくらいでは、「この人のどこが病気なんだろう?」と思うくらい、安定している人も多いです。しかし、ある程度長くつき合ってみると、「あれ?」と思うようなことで【なんだか困ったなあ】ということがあるんだなと、判ると思います。
 例えば・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◯短期間であれば普通に仕事もできるけれど、何週間かすると疲れがひどくなって仕事を休みがちになり、働けていた期間の何倍も休まなくては回復できない
◯とてもよく気が利き周囲にも気を使えるけれど自分で限度を止められず、結局人と人の板挟みにあってトラブルを抱えてしまう
◯普段は紳士的な態度なのに、普通なら誰も気にしない相手のしぐさで激昂してしまう
◯人に対する緊張が相当強く、何か少し強く言われると、それだけで意識が遠くなる・緊張が相当強く、どこにいても自分が安心して楽にいられない
◯楽しいことがあっても常に自分は人生に失敗した、未来はないという
◯自分は何でも出来るし、誰よりも有能だと根拠もなく思えている
◯落ち着いていることができず、ちょっとした刺激にも周りをよく見ずに反応して、結果あちこちにぶつかったり、よろけたりする
◯自己決定ができなかったり、自分が困っていることもうまく人に伝えられず混乱してしまう◯毎日のように財布や鍵や定期等、大事なものをなくす
◯何度も何度も確認しないと物事を先に進めない
◯人と一緒に何かをやっていても、具体的に指示されないと自分から考えて動けない
◯物事の全体を見て把握するのが苦手で部分的なところにこだわってしまう
◯世の中で起きている事件が自分に関係あるのではないかと思ってしまう
◯なんとなくこの世の終わりのような気分になってしまう
◯好きなことも億劫になって出来ない、長く続かない
◯人が大勢居るところにはいけない
◯すぐに人と仲良くなるが距離が保てず、衝突し関係がこわれてしまう
◯物理的な人との距離も上手に図れず、異性に体が接触するかと思う程近づいて話したり、そうかと思うと人の輪から離れてぽつんと孤立してたりする
◯相手の立場に立ってものが考えられず、人とトラブルになっても和解や妥協できる余裕がない
◯上記のような状態を人から指摘されても自覚出来ない

 例に挙げたような様子は、誰にでもあるようなことも中にはありますが、そのようなことが病気によって引き起こされていて、その程度も重くなり、なんらかのサポートを必要とする人たちが【精神障害者】と呼ばれているわけです。

 【ライブハウスで働くことの意味】

 以上、ご説明したような特徴(症状)をもつ【精神障害】の人がライブハウスで働くことで、どのようなことを意図しているのかご説明します。

 1.「働く練習をする場」として
 ライブハウスの仕事といっても、いろんな場面があります。店の清掃、フロアやステージのセッティング、ディスプレイなどの準備から当日の接客、調理、パントリー、カウンター、レジなど多種多様です。さらに、今はまだ施設の職員がやっているブッキング(出演者との交渉)、ライブフライヤー(ちらし)やweb作成、広報宣伝、集客営業、予約受付、サウンドエンジニアリング等々さまざまな場面で職業訓練の場を提供できます。

 2.皆様が【精神障害者】と呼ばれる人を知る場として
 Crazy Catsは、今までも月1回の「こんとん」という無料イベントを開催し、お客さんを迎えていました。どんなイベントかと申しますと、いわば「朗読と音のコラボレーション」で、字さえ読めればどんな文章でもよく、楽器ができなくても音さえ出せればよく、朗読と音が絡み合うステージにお客さんを含め、誰でも登場できました。そういう活動を8年間、殆ど休まずに毎月繰り返す中で、だんだんと音楽的なステージを目指す人たちも増えてきました。
 しかし、このようなイベントは一般ウケするものとしては、どこか限界がありました。
 そこで、本格的な音楽活動をされている方をお招きし、ライブハウスとして出演して頂くことで、より一般的な方々に来て頂く機会を設けました。その分、Crazy Catsを【障害者】の施設としても認識してもらう工夫がより必要になってきましたが、これまでのようにどこかで「わかる人にだけわかってもらえば」と思っていた姿勢から、誰にとっても共通な「心の問題」として、【精神障害】を抱える人と知り合ってもらおうと考えています。殆どの皆さんにとっては、この世の中からなかなか見えにくいところにある【精神障害者】や精神医療の問題、精神保健福祉の現状を、実際の「生身の人間」を通じて、理解する機会になれば幸甚です。

 3.【精神障害者】と呼ばれる人達が皆さんと仕事を通じて接する場として
 同時に、ライブで働く人たちにとっては、今まで以上に皆さんと知り合う機会が出来ます。【障害】をもちながらも、熱心にライブを成功させようと活動する姿勢を皆さんに見てもらいながら、認められることで、【障害】をもつ人も少しずつ皆さんに対して心を開くかも知れません。
 お断りしておかねばならないのは、【精神障害者】の人たちは、それまで病気のことを安心して話せる相手が周りに居なかったり、病気による【障害】のせいで、前のページに書いたような様々なコミュニケーション上の問題を抱えています。その結果、ひどく誤解されたり、場合によっては差別や偏見によって、余計に自分の殻に閉じこもっています。
 それがようやく、同じ病気の人とは付き合える程度に回復してきていますが、閉じこもりやすい【障害】に加えて、「世間が自分を酷い目にあわせた」という過去の記憶を拭えないでいる人もいます。それはあなたが直接したことではなくても、気心の知れない相手には相当な警戒心をもたざるを得ないのです。
 ですから、本当に心からお願いするのですが、ご来店頂いたときに緊張で接客がたどたどしくても、そうした背景があって、必死にそれを克服しようとしていることだけはご理解いただきたいのです。
 勿論、ライブハウスの店員として厳しいご意見はいただきたいと思いますし、甘えさせて欲しいとも思ってはいません。同じ社会に生きる一人の人間として接していただければ幸甚です。こちらも精一杯、対応させていただきますし、ライブで働く人たちもその人らしさで誠心誠意仕事をしています。

 4.自尊心の回復と社会参加に向けて
 上記のようなことを通じて、【精神障害者】が皆さんのような一般の人々の中でも自信を持って人とつき合うことができ、失いかけていた自尊心が回復してくることによって、【精神障害者】という括りから一歩、違う世界へ出かけていくようになっていきます。それが就職であれ、ボランティア活動であれ、趣味に没頭することであれ、ごくごく自然に街中で生きることができるようになれば、私たちCrazy Cats職員の仕事としては終了となるでしょう。
 それが私たちのミッションです。

 趣旨にご賛同頂ける方のご寄付をお待ちしております。

 三菱東京UFJ銀行 世田谷上町支店

 普通口座1144845
 特定非営利活動法人 響心会 代表 山崎 慎一郎
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